Phineas Newborn Jr.『A World Of Piano』

ワールド・オブ・ピアノ

ワールド・オブ・ピアノ

Phineasは、最も好きなJazz Pianistの一人。

10本の指がそれぞれ別々の意思を持ち、華麗に&激しく鍵盤の上で舞う奏法に度肝を抜かれる。

Phineasは持病の精神疾患のため、アルバムをそれほど世に残さなかったのが残念。

さて、本作について。

1.CHERYL
アルバム全体のスピード感を決定づける曲。
3分44があっという間に過ぎ去ってしまう。

2.MANTECA
1曲目から続く興奮を更に高みに昇華させる曲。めまぐるしく鍵盤が上下し、まるでジェットコースターに乗っている印象。

3.LUSH LIFE
重厚なメロディに酔いしれる。草原に寝そべっているときに聴きたくなる曲。

4.DAAHOUD
出だしはチャーミングなピアノソロ。でも気づいたら、急行電車に乗っていた感じ。

5.OLEO。
毎回聴いてビビる曲。彼の指はいったいどうなっているの?人間業とは思えない速弾き。
速けりゃ良いってもんじゃないことぐらい知っているが、とにかく、早い。

6.JUICY LUCY。
アルバムを通して、一番メロディアスな曲。スウィング、スゥイング、スゥイング。思わず、体が左右に触れてくる。

7.FOR CARL
何度も繰り返される主メロディはどことなく物悲しい。

8.CABU
シャープなピアノソロにドラムが気持ちいいくらい絡み合っている。興奮状態のままアルバムを締めくくるに相応しい曲。